子どもの感性を育む会

《 緊急!子どもが学校につぶされる 》

 国連の日本政府に対する激烈な勧告   

資料提供:「子どもの権利条約 市民・NGO報告書をつくる会」
翻 訳 : 同会事務局長 世取山洋介氏(新潟大教育学部助教授)



極めて厳しいその内容

●日本の子どもたちは、過度に競争を強いる教育制度のなかでストレスにさらされ、発達障害におちいっている!
●条約3条、6条、12条、29条および31条に基づいて、過度なストレス・不登校を防止し、闘うための適切な措置をとれ!
●条約2条、3条、12条を、子どもに関わるすべての法的・行政的・司法的施策の策定実施において適切に反映させよ!
●子どもの十全な権利主体としての地位を強化せよ!
●政府は子どものための総合施策を講ぜよ!
●NGOと緊密に交流・協力せよ!
(なお、勧告と提案に対して、どう改善したか、2001年5月に再び報告書を提出するよう義務づけられている。)




《 勧告に先立つ本審査 》

 1998年5月27日および28日の両日、合計9時間にわたって、スイス・ジュネーブの欧州国連本部で開かれた第18回「子どもの権利委員会」において、日本政府報告に対する審査が行なわれた。審査の議長はイスラエルのカープ委員が勤めた。
 日本政府は、赤尾国連全権大使をはじめ、外務省人権難民課課長の貝谷氏ほか23名の大代表団で臨んだ。

 なお、「つくる会」(子どもの権利条約 市民・NGO報告書をつくる会)からは、約50名の関係者が本審査を傍聴した。また、27日および28日の昼休み終了前の午後2時30分から各30分間、日本からの子ども3名(DCI日本支部21世紀委員会のメンバー3名と同事務局長)がプレゼンテイションを行なった。
 本審査に先だって、26日午後には、「つくる会」の事前の申し出により、昨年10月14日に行なわれた予備審査の記憶を新たにし、情報を補充するために、「つくる会」、日弁連、人権連の3団体の代表を中心に2時から1時間の特別予備審査が行なわれた。

 全般的に見て、各委員は、市民・NGOの報告書をよく読み込んでおり、経済的に豊かな国、日本社会の子どもの置かれた権利状況を踏まえた極めて鋭い質問をしたのに対して、日本政府代表は、すでに国連に提出した初回報告書および「質問リスト」に対する回答書を、ゆっくりゆっくり読み上げるという、まるで国会の答弁のような回答を行なった。議長および他の委員から「すでに提出した文書を読み上げるのではなくて、委員の質問にしっかりと答えなさい」と幾度となく苦言を呈された。
政府は、残された問題に対する文書回答をもとめられた。また、政府は国連の公用語でない日本語で回答するという不誠実な対応をし、しかもその通訳は極めて不正確で、委員のひんしゅくを買った。今回の、日本政府代表団の態度には、日本の子どもの権利に関して、委員との建設的な対話を試みようとする気持ちなど微塵も見られなかった。


《 審査における委員からの質問 》

1、一般的措置との関連
(1)日本政府は、子どもの保護を強調するが、「子どもの権利条約」は子どもを保護の客体から権利の主体にしたのであって、その点をどのように考えているのか。
(2)署名(1990年)から批准(1994年)まで4年もかかっているが、どうしてか。
(3)報告書の作成過程で、NGOの意見を取り入れたか。政府はNGOの参加に協力的でなかったのではないか。
(4)これだけの大代表団なのに、なぜ女性の代表がこんなに少ないのか。女性の参加が進んでいないのではないか。
(5)子どもの人権専門委員制度は、その独立性、財源、子どものアクセスの容易性等について、充分に機能していないのではないか。
(6)日本の裁判所は、条約を積極的に適用していないのではないか。
(7)マイノリティーに対する差別、特に在日朝鮮・韓国人に対する差別はどうなっているか。
(8)条約の普及に努めたか。テレビで広報したか。
(9)日本政府の理屈からすれば、37条Cの留保は撤回されるべきではないか。
(10)福祉や子どもの参加を進めるために予算配分を最大限にする努力をしているか。
(11)障害児や自殺などと関連して、条約実施のために包括的にデータを収集することをしていないのではないか。

2、子どもの定義、一般原則
(12)ILO138条を批准しないのはどうしてか。
(13)第3回人権小委員会でも婚外子に対する差別の撤廃が求められているのではないか。
(14)障害児に対する差別の撤廃のために、統合教育をどのように進めているか。
(15)民法の中で子どもの最善の利益を規定していない。
(16)文部事務官通達をみても、子どもの意見表明権の尊重に消極的なのではないか。

3、市民的自由
(17)体罰といじめについてどのように考えているか、また子どもの参加の欠如がその原因ではないか。
(18)学校において集会結社の自由や政治的活動は認められているのか。
(19)学校において服従を強いることがいじめの原因ではないか。
(20)施設におけるプライバシーの保護はどうなっているか。
(21)教科書の検閲がおこなわれているのではないか。

4、家庭・代替的監護
(22)父親は家庭での養育に参加できていないのではないか。
(23)民法上、親の権利のみが定められていて、子どもの権利が定められていないことが、親子の対話の欠如や子どもの意見表明権の無視につながっているのではないか。
(24)里親制度をもっと推進すべきではないか。
(25)福祉施設への定期的審査は行なわれているのか。
(26)施設における体罰、不服申し立て制度について

5、健康・教育
(27)塾通いや睡眠不足やストレス等で子どもに精神的な障害がでているのではないか、レジャーの権利はどう保障されているか、5日制はほんとうに役立っているのか。
(28)障害児との関連で、定義が国際水準より狭くないか、体罰は、普通学級へ入る機会の保障は?
(29)学校における性教育はどうなっているか。
(30)教育費が高すぎないか。
(31)体罰、不登校をなくすためにどのような対策がとられているか、それに子どもはどのように参加しているのか。
(32)日本の教育制度はどのような基準で、誰が策定しているのか、親や教師や生徒はそれに参加できるのか、上からの押し付けになっていないか。
(33)指導要領で生徒も教師もあまりにも堅く縛りつけられているのではないか、子どもの権利、独立性を確保し、教師の教育の自由を保障し、民主的な社会を作るために条約をどのように生かしていくかの言質が欲しい。
(34)薬物の使用に対する対策は
(35)在日朝鮮人の子どもの大学入試資格の障害を取り除く対策は。
(36)学校の役割を見直せ。

6、特別保護措置
(37)性的搾取に対する対策は
(38)少年司法との関連で、弁護人の保障はあるのか、身柄拘禁が最後の手段として使われていないのではないか、非行少年に対する厳罰的対応がみられるのではないか。代用監獄について人権委員会の勧告にどう対応しているのか、矯正施設内の子どもの権利保障はどうなっているのか。






1998年6月5日
子どもの権利に関する委員会

第18会期

    
条約第44条に基づいて提出された締約国報告の審査

子どもの権利に関する委員会の最終所見:日本


1、本委員会は、日本政府の初回報告を、1998年5月27日および28日に開催された第465回ないし第467回会議において審査し、以下の最終所見を採択した。


A、はじめに

2、本委員会は、貴締約国が子どもの権利委員会によって定められたガイドラインに従ってその初回報告を提出したこと、および、質問リストに対する文書回答を提出したことを評価する。本委員会は、報告審査において、貴締約国代表によって補充的情報が提出されたこと、および、多分野から構成される代表団と建設的な対話が行なわれたことに留意する。


B、積極的側面

3、本委員会は、貴締約国が法改正の努力を行なったことに留意する。本委員会は、特に、婚外子に対する児童手当に関する権利をすべての母子家庭に確保することを目的とする改正を歓迎する。本委員会は、また、子どもの国籍取得に関する1996年出入国管理法規則の改正に留意する。

4、本委員会は、「拷問およびその他の残酷な、非人道的なもしくは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰を禁止する条約」の批准を貴締約国が現在検討しているとの政府代表によって提出された情報を歓迎する。

5、本委員会は、貴締約国が、本条約第12条の重要な側面を実現するための手段として「子ども国会」を開催したことを歓迎する。



C、主たる懸念事項

6、本委員会は、貴締約国による本条約第37条(c)に対する留保ならびに、第9条1項および第10条1項に対する解釈宣言に留意し、それを懸念する。

7、本委員会は、子どもの権利に関する条約が国内法に優位し、かつ、国内裁判所において援用可能であるにも関わらず、実務においては、裁判所がその判断にあたって、国際人権条約、特に、子どもの権利に関する条約を直接に適用していないことに留意し、それを懸念する。

8、本委員会は、総務庁に青少年対策推進会議が設置されていることに留意するものの、その権限が限定されていること、ならびに、本条約によってカバーされる領域に責任を有する省庁間および中央政府ー地方自治体間の実効的調整を確保するための措置が不十分であることを懸念する。本委員会は、この結果、政府による施策の調整の欠如のみならず不整合を招いていることを懸念する。

9、本委員会は、子どもからの不服申立の記録に関する情報、および、子どもの実態に関する情報、特に、障害を持つ子ども、施設に収容された子ども、国民的および民族的少数者の子どもを含むもっともその権利を侵害されやすいグループに属する子どもの実態に関する情報を含む、散在している統計的情報を集約するために取られた措置が不十分であることに留意し、それを懸念する。

10、本委員会は、子どもの権利の実施を監視する権限を有する独立の機関が欠如していることを懸念する。本委員会は、既存の「子どもの人権専門委員」制度が政府からの独立性、および、子どもの権利の実効的な監視を十全に確保するための必要な権限を欠いていることに留意する。

11、本委員会は、貴締約国による広報に関する努力に留意するものの、本条約の原則および規定、特に、本条約が権利の十全な主体としての子どもという観念を重要視していることを、社会の全てに、また、子どものみならず大人の間に広報し、かつ、それに対する広い認識を促進するために取られた措置が不十分であることを懸念する。本委員会は、また、本条約が少数者の言語において利用可能なものとされていないこと、および、関係する専門家グループに子どもの権利に関する研修を提供するためにとられた措置が不十分であることを懸念する。

12、本委員会は、子どもの権利に関連する問題に非政府組織が積極的に参加していることに留意しそれを評価する。本委員会は、にもかかわらず、当局および非政府組織との間の協力の現在の水準にあっては、市民社会における知識と経験が適切に活用されず、かつ、本条約の実施のためのあらゆる措置に非政府組織が参加できないことを懸念する。

13、本委員会は、差別禁止(第2条)、子どもの最善の利益(第3条)および子どもの意見の尊重(第12条)との一般原則が、子ども、特に、アイヌおよび在日韓国・朝鮮人などの国民的および民族的少数者、障害を持つ子ども、ならびに婚外子など特にその権利を侵害されやすいグループに属する子どもに関する立法政策および施策に十全に組み入れられていないことを懸念する。本委員会は、特に、高等教育へのアクセスに関する不平等が韓国・朝鮮人の子どもに影響を与えていること、および、参加に関する権利の行使にあたって、社会のあらゆる側面において、子どもが一般的に困難に直面していること、特に、学校制度において困難に直面していることを懸念する。

14、本委員会は、国内法が、本条約によって禁止されるすべての差別、特に、出生、言語および障害に基づく差別から子どもを保護していないことを懸念する。本委員会は、婚外子の相続権が婚内子の2分の1であることを規定した民法900条4項のように、法律において明示的に差別が許容されていること、および、公文書において婚外子であることが明示されていることを特に懸念する。本委員会は、また、女の子(16才)および男の子(18才)について異なった婚姻年齢が民法に規定されていることを懸念する。

15、本委員会は、特に、家庭、学校およびその他の施設における子どものプライバシーに関する権利を保障するために貴締約国によって取られた措置が不十分であることを懸念する。

16、本委員会は、本条約第17条に照らし、印刷物、電子メディア、および、映像メディアの有害な影響、特に、暴力およびポルノから子どもを保護するために導入された措置が不十分であることを懸念する。

17、本委員会は、本条約第21条に照らし、国際養子縁組において子どもの最善の利益を確保するために必要とされる保護が欠如していることを懸念する。

18、本委員会は、施設に収容されている子どもが多く存在していること、および、特別の援助、ケアー、および保護を必要とする子どもに家庭環境に代わるものを提供するために設けられた仕組みが不十分であることを懸念する。

19、本委員会は、家庭内において、性的虐待を含む児童虐待および不適切な取り扱いが増加していることを懸念する。本委員会は、児童虐待および不適切な取り扱いに関する全てのケースの適切な調査、虐待を行なった者への処罰の適用、および、なされた決定の公表を確保するために取られた措置が不十分であることに留意し、それを懸念する。本委員会は、また、虐待されている子どもの早期の発見、保護およびリハビリテーションを確保するために取られた措置が不十分であることを懸念する。

20、本委員会は、障害を持つ子どもに関して、障害者基本法(1993年)に規定された原則にも関わらず、障害を持つ子どもの教育への実効的なアクセスを確保し、かつ、障害を持つ子どもの社会への十全な包摂を助長するために貴締約国によって取られた措置が不十分であることに留意し、それを懸念する。

21、本委員会は、進んだ健康システムおよびきわめて低い乳児死亡率を考慮するものの、思春期の子どもの健康に関して、子どもによる自殺が多数にのぼること、および、この現象を防止するために取られた措置が不十分であること、ならびに10代の子どもによる学校内外における性教育とカウンセリングサービスへのアクセスが不十分であること、および、思春期の子どもがHIV/AIDSに罹患しているを懸念する。

22、本委員会は、貴締約国が教育を重要視し、その結果極めて高い識字率を誇っていることに留意するものの、本条約の原則および規定、特に、本条約第3条、第6条、第12条、第29条および第31条に照らし、極度に競争的な教育制度によるストレスのため、子どもが発達上の障害にさらされていること、および、教育制度が極度に競争的である結果、余暇、スポーツ活動および休息が欠如していることを懸念する。本委員会は、さらに、不登校の数が膨大であることを懸念する。

23、本委員会は、本条約第29条に従い、人権教育を学校の教育課程に導入するために貴締約国によって取られた措置が不十分であることを懸念する。

24、本委員会は、学校において重大な暴力が頻発していること、特に、体罰が広く用いられていること、および、生徒間のいじめに関するケースが膨大に存在していることを懸念する。本委員会は、体罰を禁止する法律が存在し、かつ、いじめの犠牲となった子どものための電話相談などの措置がとられているにも関わらず、現在の措置が学校における暴力を防止するために不十分であることに留意し、それを懸念する。

25、本委員会は、買春またはポルノにおける子どもの搾取的使用に関与した日本人に対する刑事罰を導入する性的搾取に関する法案、および、子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議(ストックホルム、1996年)のフォローアップ会議に留意するものの、子どもポルノ、買春および取引を防止し、かつ、それと闘うための包括的な行動計画が欠如していることを懸念する。

26、本委員会は、貴締約国における子どもへの影響を次第に深めている薬物およびアルコールの乱用の問題と闘うために取られた措置が不十分であることを懸念する。

27、少年司法運営の実態、および、本条約の原則と規定、少年司法運営に関する国連最低基準規則(北京ルール)、少年非行予防のための国連ガイドライン(リャドガイドライン)、自由を奪われた子どもの保護に関する国連規則などの関連する基準と実態との適合性は、本委員会の懸念の対象である。本委員会は、特に、独立した監視手続および適切な不服申立手続が不十分であること、ならびに、最終的手段としての身柄の拘禁および審判前の身柄の拘禁に代わる措置が不十分であることを懸念する。代用監獄の実態もまた本委員会の懸念の対象である。



D、提案および勧告

28、本委員会は、ウィーン宣言および行動計画(1993年)に照らし、本条約第37条(a)に対する留保およびその他の解釈宣言を撤回するため、留保および解釈宣言を見直すべきことを貴締約国に求める。

29、本委員会は、国内法における本条約の位置に関連して、子どもの権利に関する条約およびその他の人権条約が国内裁判所によって援用された事件に関する詳細な情報を第2回政府報告において提供すべきことを貴締約国に勧告する。

30、本委員会は、子どもに関する包括的な政策を発展させること、ならびに、本条約の実施の実効的な監視および評価を確保することを目的として、子どもの権利に関する様々な政府機関間の調整を中央および地方レベルにおいて強化すべきことを貴締約国に勧告する。

31、本委員会は、本条約のカバーする全ての領域に取り組むこと、さらなる措置が必要とされる領域を特定すること、および、達成された進歩を評価することを目的として、データ収集システムおよび分散している適切なデータを特定するためのシステムを発展させるための措置を取るべきことを貴締約国に勧告する。

32、本委員会は、既存の「子どもの人権専門委員」制度を発展拡大させていくこと、または、子どもの権利のためのオンブズマン制度を創設することによって、独立した実施監視機構を設立するための必要な措置をとるべきことを貴締約国に勧告する。

33、本委員会は、本条約の規定が、子どもおよび大人によって広範に知られ、かつ、理解されることを確保するためにより大きな努力を行なうべきことを貴締約国に勧告する。子どもの権利に関する体系的な研修および再研修プログラムが、警察官およびその他の法執行官、司法関係職員、法律家、裁判官、教育のあらゆる段階の教師および学校管理職、ソーシャルワーカー、中央または地方の行政官、子どものケアーのための施設の職員、ならびに、心理学者を含む保健および医療に関係する者を含む全ての専門家グループの為に組織されるべきである。本委員会は、権利の十全な主体としての子どもの地位を強化するために、本条約を全ての教育機関の教育課程に組み入れるべきことを勧告する。本委員会はさらに、本条約全体が、少数言語において利用可能とされ、かつ、必要な場合には少数言語に翻訳されるべきことを勧告する。

34、本委員会は、さらに、本条約の原則および規定の実施および監視にあたって、非政府組織と綿密に交流し、かつ、協力すべきことを貴締約国に求める。

35、本条約の一般原則、特に、差別禁止(第2条)、子どもの最善の利益(第3条)、および子どもの参加(第12条)が、政策論議および政策決定の指導原理とされるべきこと、ならびに、あらゆる法改正、司法的および行政的決定、および、子どもに影響を与えるすべてのプロジェクトとプログラムの開発と実施において適切に反映されるべきことを確保するために、さらなる努力がおこなわれなければならないというのが本委員会の見解である。特に、婚外子に対する既存の差別を是正するために法的措置がとられるべきである。本委員会は、また、在日韓国・朝鮮人およびアイヌを含む少数者の子どもに対する差別的な取扱いが生じた場合には必ず、それがいつどこで生じたかに関わらず、十分に調査され、かつ、それが撤廃されるべきことを勧告する。本委員会は、さらに、女の子と男の子の婚姻最低年齢が同年齢とされるべきことを勧告する。

36、本委員会は、特に家庭、学校、養護施設およびその他の施設における子どものプライバシーに関する権利を保護するために、法的措置を含むさらなる措置を取るべきことを貴締約国に勧告する。

37、本委員会は、印刷物、電子メディアおよび映像メディアの有害な影響、特に、暴力およびポルノから子どもを保護するために、法的措置を含むあらゆる必要な措置をとるべきことを貴締約国に勧告する。

38、本委員会は、国際養子縁組における子どもの権利の十全な保護を確保するための必要な措置を取るべきこと、および、国際養子縁組における子どもの保護と協力に関するハーグ条約(1993年)の批准を検討すべきことを貴締約国に勧告する。

39、本委員会は、特別の保護、ケアー、および保護を必要とする子どもに家庭環境に代わるものを提供するための仕組みを強化するための措置を取るべきことを貴締約国に勧告する。

40、本委員会は、家庭における性的虐待を含む、子どもに対する虐待および不適切な取り扱いに関するケースの詳細な情報とデータを収集すべきことを貴締約国に勧告する。本委員会は、この現象に対する理解を促進するために、子どもに対する虐待および不適切な取り扱いに関するケースが適切に調査され、虐待を行なった者に処罰が適用され、かつ、なされた決定が公表されるべきこと、および、以上のことを実現するために、容易にアクセスすることができ、かつ、子どもに優しい不服申立手続が創設されるべきことを勧告する。

41、本委員会は、「障害を持つ者の機会均等に関する基準規則」(国連総会決議48/96)に照らし、既存の法律を現実に実施するためにさらなる努力を行なうべきこと、障害を持つ子どもの施設収容に代わる措置を実施すべきこと、および、障害を持つ子どもに対する差別を減少させ、かつ、障害を持つ子どもの社会への包摂を助長するために、この問題に対する認識を向上させるための広報活動を計画すべきことを貴締約国に勧告する。

42、本委員会は、思春期の子どもによる自殺およびHIV/AIDSへの罹患を防止するため、情報の収集と分析、この問題に対する認識を向上させるための広報活動、性教育、およびカウンセリンググループの創設を含むあらゆる必要な措置をとるべきことを貴締約国に勧告する。

43、本委員会は、貴締約国における教育制度が極度に競争的であること、その結果、教育制度が子どもの身体的および精神的健康に否定的な影響を及ぼしていることに照らし、本条約第3条、第6条、第12条、第29条および第31条に基づいて、過度なストレスおよび不登校を防止し、かつ、それと闘うための適切な措置をとるべきことを貴締約国に勧告する。

44、本委員会は、本条約第29条に従い、人権教育を学校の教育課程に体系的に導入するための適切な措置をとるべきことを貴締約国に勧告する。

45、本委員会は、とりわけ本条約第3条、第19条、および第28条2項に照らし、学校における暴力を防止するために、特に、体罰およびいじめを根絶するために、包括的なプログラムを開発すべきこと、および、その実施を綿密に監視すべきことを勧告する。本委員会は、加えて、家庭、養護施設およびその他の施設における体罰を法律によって禁止すべきことを勧告する。本委員会は、また、子どもの人間としての尊厳と合致し、かつ、本条約と適合する、代替的な形態の懲戒がおこなわれることを確保するために、この問題に対する認識を向上させるための広報活動が行なわれるべきことを勧告する。

46、本委員会は、子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議(1996年)の成果にしたがった子どもポルノ、買春、および取引を防止し、かつ、それと闘うための包括的な行動計画が欠如していることを懸念する。

47、本委員会は、子どもによる薬物およびアルコールの乱用を防止し、かつ、それと闘うための努力を強化すべきこと、および、学校内外における広報活動を含むあらゆる適切な措置を取るべきことを貴締約国に勧告する。本委員会は、また、薬物およびアルコールの乱用の犠牲となった子どものリハビリテーションのためのプログラムを援助すべきことを貴締約国に勧告する。

48、本委員会は、本条約の精神、ならびに北京ルール、リャドガイドライン、および、自由を奪われた子どもの保護に関する国連規則などの本領域におけるその他の国連規則の精神に従い、少年司法システムを見直すべきことを貴締約国に勧告する。身柄の拘禁に代わる措置の創設、監視手続および不服申立手続、ならびに、代用監獄の実態に特別の配慮が払われるべきである。

49、本委員会は、最後に、本条約第44条6項に照らし、貴締約国によって提出された初回報告および質問リストに対する文書回答を公衆一般に広く利用可能とすべきこと、および、関係する審議要録と本委員会によって採択された最終所見を付し報告を出すべきことを貴締約国に勧告する。これを広く普及することによって、政府、国会、および関心を持つ非政府組織を含む公衆一般の間に、本条約および本条約の実施と監視に関する議論を起こし、かつ、本条約および本条約の実施と監視に対する認識を喚起すべきである。





《 子どもの権利条約関係資料 》
・正文(英語)
・外務省訳
・日本ユニセフ協会訳
・国際教育法研究会訳
・定者吉人訳
・福岡県高校生会議訳(九州バージョン)
・第1回政府報告書
・第2回政府報告書
・子どもの権利条約に基づく第1回日本政府報告に関する日本弁護士連合会の報告書




「子どもの感性を育む会」

学校教育の唯一の目的は、
子どもが「自分は何をやりたいか」を
見つける機会を与えることである。


代表:寺本こういち
school@gld.mmtr.or.jp



 行政と学校に対し、下記の項目を急ぎ要望いたします。

 ◇ 大学・高校への入試と内申書の廃止
 ◇ 小・中・高校のカリキュラムの半減
 ◇ 既存の校則の全廃
 ◇ 25人学級の実現
 ◇ 児童・生徒による授業評価システムの導入
 ◇ 遊ぶ権利・休息する権利・余暇を持つ権利の保障
 ◇ 児童・生徒の名前の呼び捨て禁止、「未熟な子ども」扱いの禁止
 ◇ 法の遵守、児童・生徒の人格尊重




各ページも続けて是非お読みください
提言1、「入試の廃止」
提言2、「校則の廃止」
提言3、「別の二つの評価を」
提言4、「呼び捨て・子ども扱いの禁止」
提言5、「小学校英語授業の撤廃」
報告1、遊び放題、やりたい放題 の促進
報告2、詩「子ども」
報告3、国連の厳しい膨大な勧告
報告4、教育改革への朗報
告発1、学校による生徒いじめの実態
告発2、「自由」を甘えと決め付ける学校
告発3、ウソで固めた制服
告発4、非行を後押しする教師
告発5、「遊ぶ権利」を奪う学校
告発6、教師の校内暴力
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〔 急ぎ、紹介のお願い 〕
◇ 各方面への当HPの紹介をお願いいたします。
◇ 当HPの転載・印刷・配布は自由です。
◇ リンクも大歓迎。

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