子どもの感性を育む会
《 緊急!子どもが学校につぶされる 》

提言2
 校則の廃止を 



日本の場合、普遍的問題として、児童・生徒・青少年の暴力的行為には彼らなりの精いっぱいの抗議行動の面が多々あることを、我々大人は決して見逃すことはできない。

作家フランソワーズ・ドルト氏は著書で「子どもが他人に暴力をふるったり、物を破壊することに快感をつのらせるというようなことは、倒錯的なしつけをされたり、人格を尊重されずに育った子どもたちである。大人の強制的な態度こそが子どもをサディズムに導くのだ」と書いている。

すなわち、憲法違反・人権侵害・自己決定権侵害・親権侵害だらけの「校則」という掟の強要、
その校則を強要するため「体罰」という名の暴力による調教、
学校・顧問の名誉を賭けた「部活」という強制労働、
親と子を従順な小羊に仕立てる「内申書」という脅迫状、
実社会ではどうでもいいような断片的知識の詰込みを強いる「受験制度」、
知識学力を「実力」と称する単純な価値観で、青年の全人格の序列化、
膨大なカリキュラムのスピード消化「授業」による落ちこぼし教育−など。

その結果、洞察力の無い知識偏差値秀才という石頭、無気力・無関心・無感動の三無主義者、会話下手の社交音痴、世間知らず、マニュアル人間・指示待ち族、対人不安や躁うつのトラウマ青年も大量生産されている。引きこもりはすでに80万人〜140万人もいるとされている。
立花隆東大客員教授は「東大生は、驚くほど幼稚、驚くほど無知であった」と著書に書いた。ユダヤ人虐殺で中心的役割を果たしたナチス将校アイヒマンはイスラエルで死刑となる前に告白する。「服従を旨として、命令に従う人生はきわめて安らかな生活である。物事を考える必要を最小限に減らすことが出来る」と。
あるテレビ番組の中で、愛知県教育長は塾講師から「子どもたちをロボットにしたあなたは犯罪者だ!」と激しく罵倒された。また、市民200人程の会合で、ある母親は「教育詐欺だ!」と叫んだ。
日本の学校教育とは、青少年(将来の社会人・親)に対する壮大な人格破壊そのものである。

十年以上も前、イギリスの新聞に「日本の学校は捕虜収容所だ」と書かれた。また、カナダから愛知県に来ている大学教授は「欧米の中学・高校生ならとっくに革命を起こしている」と日本の新聞で語っている。
さらに、当会にメールを送ってくれた現職の中学校教師は「生徒たちは、教師が生徒の自決権を犯したからこそ、そしてそれに対する抗議すら聞いてくれずに暴力的に抑えこまれたからこそ暴力で対抗したのでしょう」と内部告発している。

要するに、人としてのまともな神経の持ち主であれば、全国13万人の不登校という「新しい学生運動」は当然の成り行きである。それでも大部分の児童・生徒は、我慢して努力してけなげにも毎日登校している。そのうっぷん晴らしとして、クラスメートをいじめる、対教師暴力、学級崩壊、非行に走るという図式は今や明白だ。子どもたちのストレスバブルはすでに全国到るところで破裂しているではないか。「問題生徒」の問題とは、学校当局に突きつけられているのである。

慶応大学法学部教授は「教育の現場における杓子定規な校則の強制、生徒の心理を理解しない無神経な教師の規律一点張りの言動、容易に用いる処分に対して不信感を持つ者は、少年係の警察官の間にも少なからずいるという現実を直視する必要がある。少年を非行に追い詰める教師は、『加害者』の役割を演じている。万引き少年は学校制度の被害者、の側面を否定できないのである」との論文を発表した。
少年問題専門の弁護士は「非行は、苦しみ・悲しみの現われ」「暴走族は、学校教師は相手にしてくれないがバイクは自分に応えてくれる、と言う」と新聞に書いている。

校舎の窓ガラスを全部割っても、職員室に放火しても、教員をナイフで刺しても意味は無い。抜本的解決は、青少年を学校の呪縛から開放することだ。
日本も批准し遵守義務を負う国連「子どもの権利条約」の特筆すべき条項に「18才未満のすべての子どもは、遊ぶ権利、休息する権利、余暇を持つ権利がある」と明記されている。このことこそ、青少年の健全な人格形成にはなくてはならない必須条件である。

イタリアの学校の夏休みは3ヶ月ある。フランスでは小学生に宿題を出すことを禁止している。ドイツの公立中学校には正規の授業に「自由遊び」の時間があり、校内にゲーム機センターもある。欧米の小学・中学・高校の授業は毎日午後1時頃に終わる。ずっと以前から完全週五日制を採用している。また、高校に入試などはない。

それに引き替え日本では「子どもを自由にすると、堕落する、何をしでかすかわからない」という人権侵害の発想がある。子どもは飢えた野獣ではない。五才の子どもと言えども、喜怒哀楽・プライド・羞恥心は大人と同じ人間だ。「近い将来の社会人」「大人のパートナー」「家族の一員」として接することが、日本の大人に与えられた最大の課題である。

学校教育制度の改革提示は矢継ぎ早に続いている。カリキュラム3割削減、完全週五日制、ゆとり教育、学級定員弾力化、新学力観、中高一貫による高校受験廃止、などに大賛成である。早急な実施を望む。

こうした中、予算も一切不要のすぐに出来る改革がある。それは、既存の校則の廃止である。もともと、制服・髪型などの校則は憲法違反であり、議論の余地はない。
また、学校教育の目的が「個性を伸ばす」「学問を行う」ということであり、制服等による画一化は矛盾する。NHKテレビ番組で全国放送された中で、日本と同じ自由民主主義国オーストラリアの公立中学の唯一の校則は「すべての生徒は学校をエンジョイする権利がある」と記すのみ。日本でも「憲法を校則にする」とした公立高校がある。当然な教育理念だ。法治国家の国民教育なのだから、日本の法律に基づいて学校を運営しないのであれば国家に対する背信である。

生徒指導と称して行われる服装等の点検という煩わしさは、教員をも束縛し多忙へと自ら追い込んでいる。「わかる楽しい授業」「目を輝かせ、勉強が大好きになる授業」を工夫するという、教員冥利に尽きる本来の責務に専念してもらうためにも、即刻、校則という欺瞞を廃止しなければならない。

最後に、当会に来たEメールを紹介する。「中3の男子です。僕の学年の生徒たちは皆教師の家畜です。見せしめや動物的なやり方で精神を画一化し、全体主義に合わないものは、狂人扱いです。憲法なんて全く無視です。僕はどうしても、その中にはいり、教師に服従することはできません。親までもぼくのことをわかってくれません。助けてください」

 
提言2「校則の廃止」以上



「子どもの感性を育む会」

学校教育の唯一の目的は、
子どもが「自分は何をやりたいか」を
見つける機会を与えることである。


代表:寺本こういち
school@gld.mmtr.or.jp



 行政と学校に対し、下記の項目を急ぎ要望いたします。

 ◇ 大学・高校への入試と内申書の廃止
 ◇ 小・中・高校のカリキュラムの半減
 ◇ 既存の校則の全廃
 ◇ 25人学級の実現
 ◇ 児童・生徒による授業評価システムの導入
 ◇ 遊ぶ権利・休息する権利・余暇を持つ権利の保障
 ◇ 児童・生徒の名前の呼び捨て禁止、「未熟な子ども」扱いの禁止
 ◇ 法の遵守、児童・生徒の人格尊重




各ページも続けて是非お読みください
提言1、「入試の廃止」
提言2、「校則の廃止」
提言3、「別の二つの評価を」
提言4、「呼び捨て・子ども扱いの禁止」
提言5、「小学校英語授業の撤廃」
報告1、遊び放題、やりたい放題 の促進
報告2、詩「子ども」
報告3、国連の厳しい膨大な勧告
報告4、教育改革への朗報
告発1、学校による生徒いじめの実態
告発2、「自由」を甘えと決め付ける学校
告発3、ウソで固めた制服
告発4、非行を後押しする教師
告発5、「遊ぶ権利」を奪う学校
告発6、教師の校内暴力
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