子どもの感性を育む会
《 緊急!子どもが学校につぶされる 》

提言3
 別の二つの「評価」を 



 「人を評価しないで!」とは、当地の会合である母親(高専英語講師)が話の中で発した言葉です。クラスの中でのペーパーテスト順位はどうか(相対評価)、国が押付けたカリキュラムをどれだけ頭に詰め込んでいるか(絶対評価)、授業に対する関心・意欲・態度(学校にとって良い生徒か)はどうか、いずれにしても他者(教育行政・学校)の特定の価値観と基準による児童・生徒に対する一方的評価ですが、これらは世界の非常識となっている日本の入試制度が作りだしている必要悪だと受け止めています。
 試験が終われば忘れる運命にある膨大な知識の記憶作業だけに青春時代を没頭させることは、肝心要の思考力・創造力等を削ぎ落としていきます。早急な入試制度の廃止が望まれるところです。

 しかしながらこれとは別に二つの必要不可欠の「評価」が存在することを私たちは確認したいと思います。


一つ、学校教育に対する評価。
 こと教育に関しては全ての国民により、学校教育そのものに対する評価が日夜行われています。
 法治国家における国民教育として、国連子どもの権利条約・憲法・教育基本法などの法律がきちんと遵守されているかどうか、さらに子どもたちの最善の利益のために、これら法律が謳う意見表明権・遊ぶ権利・休息する権利・能力に応じての学習権・表現の自由・人格権などがより積極的に運用保障されているかどうかを全ての国民が評価しています。(いじめ・校内暴力・不登校などの諸問題の多くは既存の法律の精神が学校教育に充分反映されず、「楽しい学校」がほとんど実現されていないからであり、教育基本法改正による道徳等の押付けは行政による責任転嫁にすぎません)。

 それと、それぞれの能力に応じて判る楽しい授業が行われているか、校長は朝礼で何を言っているのかを、学校における権利主体者である児童・生徒が個々の心の内で常にシビアな評価を下していることは、どなたもが学校時代を思い出してみると鮮明なことです。(児童・生徒による制度化された授業評価は、学習塾に始まって多くの私立・公立学校を問わずすでに広く導入されつつあります。高知県では99年度から公立の小中高校全校が、東京都足立区でも2002年度 から全小中学校が実施しています。東京都教育委員会は2004年度から 約210ある都立高校全校で生徒による授業評価を導入し、2003年度には半数に当たる約100校で試行するとのことです)。


一つ、児童・生徒による自分自身への評価。
 本来、児童・生徒は学校から評価されるために通学しているのではないことはここで言うまでもありません。児童・生徒による自分自身への評価、何と言ってもこれが最も厳しい真剣勝負の評価です。
 自分の個性とは一体何なのか、何が好きなのか、何をやりたいのか、どういう職業につきたいのか、どのような家庭生活を築きたいのか、これからの永い人生をどのように全うしたいのか、そして将来のために自分はどの教科をどこまで勉強しなければならないのか、果たして高校・大学へ進学するか否か、これらの結論を見つけ出すために毎日学校に児童・生徒は通っています。この将来へ向けての自己評価や判断を誤れば自分にとって取り返しのつかない結果や悔いを招きかねません。

 さてそこで自己評価力・判断力を付けるためには、試行錯誤の中で得られた「失敗」こそが有効な糧となります。
 最終的進路を決める前に、社会に出る前に、最大限の自由(そのためには、服装・髪型・私生活などを雁字絡みに拘束して指示待ち族を大量生産している管理画一化校則の全廃が急務となります。ちなみにオーストラリアの公立中学の唯一の校則は「生徒は学校をエンジョイする権利が有る」です)の中で自分がやりたいことは何でもかんでもやってみる。そしていろいろな失敗や若気の至りの経験・体験を一つでも多く重ねることが必要であり、そのためにこそ学校があると捉えます。

 学校および保護者は、児童・生徒一人ひとりの人格を尊重し、自己責任・自己結果の「自由」(もちろん人に迷惑を掛けないという範囲内で)という最も厳しい荒波に青少年を遊楽させる必要があるのではないでしょうか。
 児童・生徒が自分自身を冷静に客観的に正確に分析評価することが出来る能力をしっかり養うことと、自己評価の結果を受けての勉強に対する誰からも強制されない自発的意欲を側面から育むことこそが、学校教育の目的なのだと考えます。


提言3「別の二つの評価を」以上



「子どもの感性を育む会」

学校教育の唯一の目的は、
子どもが「自分は何をやりたいか」を
見つける機会を与えることである。


代表:寺本こういち
school@gld.mmtr.or.jp



 行政と学校に対し、下記の項目を急ぎ要望いたします。

 ◇ 大学・高校への入試と内申書の廃止
 ◇ 小・中・高校のカリキュラムの半減
 ◇ 既存の校則の全廃
 ◇ 25人学級の実現
 ◇ 児童・生徒による授業評価システムの導入
 ◇ 遊ぶ権利・休息する権利・余暇を持つ権利の保障
 ◇ 児童・生徒の名前の呼び捨て禁止、「未熟な子ども」扱いの禁止
 ◇ 法の遵守、児童・生徒の人格尊重




各ページも続けて是非お読みください
提言1、「入試の廃止」
提言2、「校則の廃止」
提言3、「別の二つの評価を」
提言4、「呼び捨て・子ども扱いの禁止」
提言5、「小学校英語授業の撤廃」
報告1、遊び放題、やりたい放題 の促進
報告2、詩「子ども」
報告3、国連の厳しい膨大な勧告
報告4、教育改革への朗報
告発1、学校による生徒いじめの実態
告発2、「自由」を甘えと決め付ける学校
告発3、ウソで固めた制服
告発4、非行を後押しする教師
告発5、「遊ぶ権利」を奪う学校
告発6、教師の校内暴力
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