| さばくのしそう | 『猛獣の心に計算機の手を』、『文学的映画論』、『裁かれる記録』、『東欧を行く』という四冊のエッセイ集を再編集したもので、 「ヘテロの構造」「砂漠の思想」「一事が万事」の3部構成からなる。 |
| しにいそぐくじらたち | 論文、エッセイ、インタビュー、写真など。 |
| じょうさい | 戯曲。独占資本化の人間的自己疎外(その階級意識、その荒涼たる内的頽廃と孤独)をとらえた作品。 |
| しょうじょとさかな | 海の底からやってきた謎の美少女、魚子(ととこ)の話。人形劇のための戯曲、ということで、長い間、上演されることがなかったが、 人形劇団ひとみ座によって、2001年に本邦初演となった。 |
| じんめいきゅうじょほう |
セリフ中心の作品が書きたくて台本を書いていたわけじゃないんだね。むしろ舞台を作りたいという衝動がひそんでいて、それがぼくを台本に向かせたのかも知れない。だから僕の舞台はぜんぜん文学的じゃないだろう。言葉の世界と、反言葉の世界がたがいにせめぎ合っている。小説でも、言葉を通じて反言葉的なもので、いかに言語の世界に迫るかという衝動が同時にあって、これが僕の中でバランスをとっているんだな。舞台の上で僕に必要なのは、言葉よりもむしろ俳優の肉体なんだな。 (安部公房 1978年中央公論社刊「海」のインタビューから) |
| すいちゅうとし |
ある日突然現れた父親と名のる男が奇怪な魚に生れ変わる変形物語とともに、状況がこれまでの普通の街が水中の世界に変っていく。
水生生物への憧れは、第四間氷期にも見られたが。 この小説は、ガイドブックシリーズとして戯曲化もされ、 安部公房スタジオで舞台化されたときは、その映像感覚に、足腰が本当に震えた。写真は上演台本。 ![]() |
| すなのおんな |
砂の底の一軒家に閉じこめられた男と女。
男は失踪者として、戸籍から消されるのだが、彼は砂の巣窟で生きる続ける、そこの女と。
男は何度も脱出を試みるが、流れ落ちる砂の抵抗によりことごとく失敗する。
あるとき、何の事はない、簡単に出られるのだが、男は、その運命の砂の巣窟に戻っていく。
砂の二面性、砂の集合、そして一粒一粒の存在、そして、男女の存在。
安部公房は、この作品以降の書き下ろし長編で、一貫して男女の愛をテーマの伏線素材として
登場させている。男女の愛は、社会的関係・因習的関係を剥離した後に最もプリミティブに構築されるであろう人間関係の最も原形でもあるためだろう。 映画監督勅使河原宏は、この映画化不可能と言われていた「砂の女」を製作するために、勅使河原プロを興した。岸田今日子主演、カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。音楽は武満徹。 ( 映画「砂の女」ポスター ) |
| せいふく | 戯曲の処女作。 |